こんな話があります。
タヒチで日焼けサロンを開業したり、製氷機をアラスカで売るのは、どう考えても無理があります。
なぜでしょう? すでに欲望が満たされてしまっているからです。
これを広告に置き換えて考えてみて下さい。
あなたの広告は、お客様の求める欲望を満たすメッセージを発信していますか?ここに答えがなければ、売れる訳はありません。
なぜなら、商品は自分の欲求を満たしたり、不都合なことを解決するための道具だからです。
あなたの商品は、人にどんなよい未来を作り、どんな不便を解決してあげられるのでしょうか?
それが明確に表現されている広告なら、売上アップはできます。
なのに、自社商品に惚れ込むばかりに、商品の性能や説明ばかりの広告物をよく見かけます。これは「目的を忘れてしまっている広告」です。だから、売れないのです。
売れる広告のためには、まず「誰」がターゲットなのかを!
広告物を作ろうとした時に、まず考えがちなのが、「どんなデザインがいいんだろう?」「どんな写真を入れればいいんだろう?」だったりします。
違います! まず、最初に考えなければいけないのは、「誰に、何をしてもらうために、つくるんだろう?」ということ。
オリエンテーションにお話を伺いに行くと、ここがはっきりしていないことが意外に多いです。ここをしっかりしておくか否かで効果も大きく変わります。
ここがはっきりしていれば、表現としてどのようなものがいいのか? あるべき王道の方向性~打ち出すべきメッセージ、入れるべき要素、デザイン的な色合いや文字の大きさなんかも、すべてが決まってくるのです!
では、具体的にお話を進めていきましょう!
広告、チラシの目的は、だいたい ・商品を売りたい ・集客をしたい ・会社や業態、サービスの情報を広く知らしめたい(ブランディング) の大きく3つに分かれると思います。実は、考え方の筋道は、大きく変わりませんので、とりあえず、ここでは「集客したい」ということに絞って話を進めてみましょう。
まず「誰を」集客したいのか? 「誰でもいいから来てほしい」。それは本音かもしれませんが、サービスや業態などによって、”メインで来るであろう客層”というのがあるはずです。その”メインになる人”をはずしてはいけないし、そこをはずして、それ以上の他の層の人が来る保証はありません。ですから、その”メインで来る人”をしっかり見つめる必要があります。
では「誰」とは「何」でしょうか?
年齢層・性別などの定量的要素だけではなく、趣味・趣向性など”人の顔”が見えるような要素も入れて「実在する一人」に近づくように設定しましょう。マーケティングで言うペルソナというもので「製品がターゲットとする人物像」を意味します。
そのようなストーリーのある明確なターゲットを持つことで、広告表現のあるべき姿~期待される効果などにブレがなくなり、効果的な広告がつくれると言われています。
では次回はそのペルソナの作り方~ターゲットの設定方法を具体的に見ていきましょう。