では、実際にターゲットを分析して、選定していきましょう。ロールプレイング的にいきますね。
例えば”エコ展”というイベントへの集客を考えるとします。
規模や地域によっても客層は変わってきますので、ここでは幕張メッセでやるような都市部の規模の大きめの”エコプロダクツ展”としてみましょう。
そうすると、生活でのエコに関心のある主婦というよりは、エコ関連の企業の方ですね。
- 年齢:20~40代
- 性別:(女性ももちろんいますが総量として)主に男性
- 属性:ビジネスマン(ホワイトカラー:知的レベル上)
ということが考えられます。
でも、前回お話ししたように、ここで終わりたくありません。これは数字上の属性が見えただけで実像の部分、”人となり”が見えません。
広告を見てほしい人の、”顔”が見えるか?
例えばですが、このイベントに来る、ということは、他社がどのような商品を出しているのか? 最近の動向や自分たちの事業のヒントになりそうなものを探しているはずです。
なので、”(エコ関連の)新しいトピックスを探している”、などを加えておきたいですね。
そして、こういった”性格的なもの、趣味・趣向性”の分析が、表現の方向性を決めるのに重要なのです。
難しく感じますか? いえ、そんなことはありません。ターゲットが、”新しいトピックスを探している”のであれば、広告でその”新しいトピックス”を大きく打ち出せば良いのです!
よく考えてみると、実は当たり前のことだったりします。そう、 ”欲しがっているものを差し出す”だけなんです。
広告づくりなんて、こういった”当たり前”の積み重ねで出来ているんですね。
先ほどの数値的な部分でも、どう表現につながるか見ていきましょう。
- 年齢:幼児などであれば、文字は大きく。しかし、小学校高学年~中高校生であれば小さな文字でOK。中年~シニアになれば老眼になりますから、また文字は大きく
- 性別:いわずもがな。色合い、書体等で、男性的女性的ってありますよね。
- 職業など属性:知的レベルや専門性をはかれます。主婦などでしたら、生活に根差したレベルに。ビジネスマンであれば、知的レベルが高いと見て専門性の高い内容にすべき、など。
このように、ターゲットが見えれば、どのような表現にすべきか、自ずと見えてきます。ひとつひとつ丁寧に考えれば分かると思います。
広告って、「贈り物」です。
もちろんプロはもっと細分化したことまでリサーチしていきますが、基本は同じ。こういった当たり前のことを積み重ねているにすぎません。
もしかしたら難しく聞こえたかもしれませんが、もっと気軽に、”大切な人にプレゼントを贈る”と考えて下さい。相手の年齢、性別はもちろん、その人のことを色々調べたり、好みを考えたりしますよね。それと同じです。
あなたが作ろうとしている広告は、いわばあなたからのお客様への”プレゼント”。大切なのは、贈る相手のことを一生懸命考えることです。あなたが贈りたい人は、どんな人ですか?