競合に勝てる広告へ。オリエンどうする?

何でもそうだと思いますが、物事を実行するには、お金と時間の算段とコンセンサス(承認)が必要です。ここをしっかりしないと、必ずモメる原因になりますので、確実に進めておきましょう。

予算もスケジュールも、依頼する制作会社、広告会社に相談できますが、当然、基本は広告主が決める事です。また、予算とスケジュールによって、出来る事と出来ない事が決まってきます。

いくら予算があっても、時間がなければ、できる作業に限りはありますし、逆に時間がいくらあっても、予算が少なければ、できる事には限りがありますよね。

かけられる予算をはじき出そう。

予算を計算する電卓を持った女性写真

まず、予算に関して。制作費については、どういったものを作るのか(ポスター?フライヤー?会社案内?カタログ?web?ノベルティ?etc)や撮影の有無などなど…企画内容やデザイン次第で変わってきます。マス媒体がらみの案件だったりすると、キャンペーンや掲出の規模によって、使う媒体や制作期間、予算も大きく変わってきます。

紙ものの場合の印刷費に関しては、使用する紙の種類や厚さ、部数、色数、さらに穴あけなどの加工の有無といったところで、料金が決まってきます。

また、会社によってはラフ1枚(回)につきいくらとか…作成するラフやカンプの数でカウントするところもあったり、スタッフのランク×所要時間で計算する会社もあります。

いずれにしろ、予算によってどこまでの広告提案ができるか、その内容が変わってきます。予算・スケジュールが不明確だと、弊社から提案しづらい部分も出てきてしまいますので、できるだけ初回のお打ち合わせ時に、しっかり確認をお願いします。

 

オリエンに必要な工程

まっさらな企画書にオリエン内容を記入する

広告制作のおおまかな流れ

スケジュール~納品までの工程ですが、ページ数の少ないものを基準としたおおまかな流れとしては、

  1. 制作依頼書(オリエンテーションシート)作成
  2. 制作依頼打ち合わせ(オリエンテーション)
  3. 初回制作物確認
  4. 案決定・初回修正依頼~校正(カンプ確認)〜校了
  5. 印刷
  6. (色校正)
  7. 納品

という感じです。で、肝心なのは、それぞれの間の期間。何日必要で、何をしなくてはいけないのか、を把握しておく事です。

基本的な流れを見ていきましょう。まず、『1.制作依頼書(オリエンテーションシート)作成』から『2.制作依頼打ち合わせ(オリエンテーション)』までですが、最初にオリエンテーションシート(オリエンシート)を作成しなくてはいけませんね。

それを仕上げるためには、上司や他部署の人とコンセンサスを取りながら作成する必要があると思いますし、仕上がったらそれを承認してもらわなくてはいけませんよね。それぞれ、どなたとどなたに相談して、確認してもらわなくてはいけないか、リストアップして漏れなく進めて下さい。

 

広告制作の依頼先を探そう

オリエンシートが出来たら、どこに依頼するかが問題ですね。1社信頼できる所に決め打ちしてもいいですし、何社かに初回のアイデアラフだけ依頼して、その中から選出するというコンペ形式もあります。

コンペの場合、案を決定する〜依頼する会社を決定する作業が発生しますので、その時間と労力(何人が関わって、誰が決裁するのか)が余分にかかります。計算に入れておいて下さい。

費用に関しては、たいがい、無償で最初のアイデアラフ出しまではやってくれると思いますが、まれに無償でのコンペには参加しない、という広告会社・制作会社もあります。

「プロが作業するのだから、制作者やスタッフの生活、会社、さらには広告業界を守るためにも、タダというわけにはいかない」という信念です。なので、その辺りも確認が必要です。一方で数万円程度の寸志としてプレゼン料を払ってくれる広告主さまもいらっしゃいますが、我々としてはありがたい限りです(笑)。

広告制作の打ち合わせ風景写真

 

アイデアの料金とは?

余談になりますが、「アイデアなんかタダだろ」という意見がありますが、それは間違いです。

会社は、人件費を払っています。コンペに負けたら0円ではなく、その分の人件費、光熱費、制作にかかった材料費などで、マイナス、赤字なのです。

コンペに参加せず、通常業務にあてていれば、その分、既存のお客様にもっと時間を割けるかもしれない。1案をプラスできるかもしれない。あるいは、スタッフが残業せず早く帰れたとすれば、心身の健康維持の面でもいいことですし、社員の家庭やプライベートを充実させることにもつながります(拘束時間が長いので、うつ病等、健康被害の事例も多い広告業界でもあります)。

その時間で、スキルアップや情報収集、異文化交流などの時間にも当てられますし、会社の質の向上にも繋げられるかもしれない。そう考えれば、業界の人間の生活を守るために、ひいては業界を守るために、コンペには参加するべきではない、という声も一理あるともいえます。

 

良きパートナーとなってくれる広告会社を選びましょう

では本題に戻ります。時間も労力もかけたくないという場合は、少し調べれば、どんな業種のものが得意か、どんな媒体の制作に慣れている広告会社かが、必ず分かります。直接聞いてもいいと思いますよ。

ですので、あまり時間がないようでしたら、コンペにせず、評判を聞いたりして、信頼できる1社を選ぶ。もしくは、めぼしい広告会社をピックアップして、面談して選出しても良いかと思います。

いずれにしろ、あなたの会社の事を良く考えてくれ、理解してくれて、忌憚なく意見交換できる、良きパートナーを選んで下さい。

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