最近は、当社が得意とする学校関係の仕事が増えてきました…!オープンキャンパスのシーズンですからね。
それに伴って、資料として数々の学校案内パンフレット(以下=学案)を見るようになりました。
今回は、学案の最近の傾向を「内容」「カタチ」「Webと併用」の観点でお話します。
1. 内容
「写真集のようなページ 」
情緒的というか…雰囲気のある写真を載せたり、ページネーションにリズムをつけるような使い方をする学案が増えたような気がします。
ときには紙面に文字が一つもなく、学生のキャンパスライフを切り取った写真をたくさん載せているページもあります。
インスタグラムなどSNSで写真を見たり投稿する10代は雰囲気のある写真を見ることが好きだと思うので「ここへ行ってみたい」「この学案なんかちょっと取っておきたい」と思ってもらえると、学校のことを好きになってくれるかもしれません。
中には地方から受験する学生もいるので、キャンパスの雰囲気や学生の色を知ることができる写真が豊富な学案は受験生に需要があると思います。
写真と同時に紙の質にもこだわる傾向があり、あえて色ムラが出る上質紙のような紙を使ったり、学案を持ち歩くことを考慮した上で、薄くて軽く、かつ裏写りしにくい紙を選んでいる学案もあります。
「雑誌のような特集ページ 」
クライアントからの要望で「雑誌のようなレイアウトがあって…、フリーペーパーのような表紙で…」をよく聞いたりするのですが、学校も学案を見てもらうために見た目、内容、今後の展開など様々な工夫を試行錯誤しています。
中でも、「雑誌のような学案」ではなく、「学校の雑誌」を作ったことで有名なのが近畿大学の学校案内。
こちらは、カルチャー誌『Tokyo graffitii』をつくる株式会社グラフィティと近畿大学の広報部がコラボというカタチで実現した企画。
ファッション誌風の誌面で学生のキャンパスライフをメインにした学案。文字情報が主となる就職情報や研究内容などは巻末別冊にまとめきる徹底した作り方!
この振り切った広報活動そのものが評価され、知名度が上がっています…。
2.カタチ
「縮小化・収納化」
学案の中にはケースに複数冊子が収納されているものや、冊子自体がB5(大学ノートサイズ)以下のサイズで作られているものもあります。
受験生は多くの学案を取り寄せることが想定されるので、ケースでまとめやすくなっているのは保管に便利。縮小化は持ち歩くのに適したカタチに変化してきているんでしょうね。
中でも雑誌風にデザインされた学案はまるで、バックinを想定したファッッション誌の縮小版みたいです。
これも、新しいカタチ!新聞のようになっており、開くと一枚の大きな紙面になっているカタチの学案。
3.Webとの併用
「Webと連動させる」
学案の各ページ内にQRコードが載っているのをよく目にするようになりました。ページごとに異なるQRコードが載せられ、それをスマホなどで読みると、学校サイトへリンクし、見開きの詳細や関連したページを開くことができます。
紙面で伝えきれない部分をサイト内で詳しく記載したり、YouTubeでプロモーション映像や解説を流しています。
今はどの大学・専門学校も凝ったWebサイトを作っていますね!そして、SNSの各種アカウントや学校専用アプリの活用も広まってきています。
当たり前ですが、学校の魅力を伝える手法は、今は学校案内だけではありません。Webと連動させていくことが当たり前になっているし、今後は学校の広報やイベントにAR、VRなども利用されるようになって来るでしょう。
その時、その仕組みの中でどういう学校案内が生きるのかを考えること、クライアントの「伝えたい・広めたい」を実現するためにできることを提案し続けることが一番大切だな…と思います。