見過ごされて来たマナー広告がネットで議論に
東急電鉄が展開しているマナー向上キャンペーンが話題です。
「わたしの東急線通学日記」というタイトルで、地方から大学進学のため上京した女の子が主人公。
都会のさまざまな事についての気づきや視線を通して、電車の中のマナー違反を描くシリーズ広告です。
「歩きスマホ」に対するもの。「整列乗車」に対するもの。「バックパックの荷物」に対するものがありますが、女性の「車内化粧」に対するものがネットでも議論になっていましたね。極端なものは”女性蔑視だ”というものまでありました。
でも、当該広告上でも女の子が注意しているのですし、それまでのシリーズでは中年男性、若い男性をターゲットにしていましたので、ジェンダーを問題にするのはナンセンスだとは思いますが(しかも企画制作者は女性クリエイターだとか)「話題になる」「注目を集める」という意味では成功のようですね。
企画が既成概念を壊していく
制作を担当した女性クリエイターは企画の背景について「マナー広告はスルーされがちですなので、無視されないも のをつくるのが目標でした」と語っています。
現在公開されているのは「歩きスマホ」篇、「車内化粧」篇、「整列乗車」篇、「荷物」篇の4つ。テーマは、日本民営鉄道協会のマナーアンケートの結果や、東急電鉄へのユーザーの意見から選定しているとのこと。
動画もありyoutubeで閲覧できますよ。マナー違反に触れた主人公が、その気持ちをダンスで表現するという変わった表現です。
https://www.youtube.com/watch?v=jX5vMMpHsXc
https://www.youtube.com/watch?v=8D9S5J-v2WQ
https://www.youtube.com/watch?v=DOGxaODA3TM
コピーもやや強めの言葉だし、人が人をターゲットにマナー向上を訴えるというダイレクトな企画も従来になかったもの。
つまらないものと見過ごされて来た種類の広告も、企画としっかりした制作パワーをかけることによって、話題になることの例と言ってもいいと思います。効果のある広告は、既成概念を壊していく企画から生まれます。
画像出典:東京急行電鉄株式会社 http://www.tokyu.co.jp/