こんにちは。
先日、築地に行って参りました。来年、豊洲に移転が決まっている市場場内はどこか寂しげな雰囲気でした(朝早く行かないから当たり前か)。移転の理由としては「施設の老朽化」が挙げられていますが、僕は味があって好きなんですけどねえ。
その日は土曜日、少し遅めに起きた僕は、さて今日は築地に行こうと思い立ちました。
日比谷線築地駅のA1出口を出て、築地市場に向かい歩きながら、どこで何を食べようかと考えていると、交差点を渡ったら築地場外市場という場所でおにいさんが紙を配っていました。
なにかと思えばそれは場外市場のマップで、所狭しと並ぶ飲食店の場所がわかるとても便利なもの。「なんてありがたいんだ!」と僕はこっそりおにいさんに感謝。
マップを見ながらどのお店にしようか迷っていると、マップ上でやたら大きく取り上げられているお寿司屋さん(寿司屋Xとする)があったので、このお店は築地でイチオシの店なのか!と素直な僕はそう思い、ここにしようかなあと心が動きかけました。
しかし、僕も曲がりなりにも広告会社で働く人間。ちょっと待てよ、これはなにか怪しいぞ。と考え直しました。
それで、よくよく見てみたら、なんとこのマップ、寿司屋Xが発行していたもの!当たり前のように自分のお店をおすすめ(誘導)していたわけでした。
ただこれ、広告臭が薄いので一般の人があの場所で渡されたら、なーんとなくおすすめのお店なのかなあ~なんて感じでお店に行ってしまいそうな、そんな絶妙なクリエイティブなのです。
以下に寿司屋Xが行っているこのプロモーションの良いところをまとめてみます。
僕がうまいな〜と思った点
1)ビラを渡す場所
日比谷線築地駅から築地市場に向かうときに大半の人が通る交差点で、一番マップほしいな〜と思う場所でビラを配っている。
2)配っていたおにいさん
いかにも店舗の販促してます感が出ておらず、普通に築地の案内所の人かと思うような素振り。「寿司屋Xをよろしくお願いしま〜す」じゃなくて「場外市場のマップで〜す」って言って渡してくるところもうまい。
3)機能的なマップに絶妙に紛れ込ませた広告
あくまで広告はおまけ。メインはマップ。ユーザビリティ抜群です。地図を見ながら歩いていると、必然的に寿司屋Xに引き込まれます。
以上の3点です。たかがビラ配りに色々な工夫が凝らされているように思います。
費用をかけなくても、工夫次第でプロモーションが出来るのだなあと勉強になったのと、改めてエンドユーザーの目線で広告を考え、提案していかなければいけないなあと思った一日でした。
ちなみにその日はウニいくら丼を食べました。とっても美味しかったです。
それでは皆様また次回!